4.2 隔離の管理

Quarantine(隔離) によって、検出された悪意のあるオブジェクトや疑わしいオブジェクトが修復不可能だった場合に、それらを隔離することが出来ます。修復アルゴリズムは常に改良され続けているため、更新後にそれらのオブジェクトが修復可能になる場合があります。

メインウィンドウのQuarantine(隔離) セクションを使用して 隔離 のコンテンツを 閲覧、および 管理 することが出来ます(下図参照)。

以下の種類のファイルが 隔離 に保存されます。

1.16-temporary アイコンで示された、一時ファイル。Cure(修復) アクションが設定されている感染した、または疑わしいファイルのバックアップコピー。設定(削除 アクション)によって削除されたファイルも含まれます。必要な場合には、削除されたファイルをこのコピーから復元することが出来ます。
2.file アイコンで示された、永久ファイル。設定(隔離 アクション)によって 隔離 に移された感染した、または疑わしいファイルがこのタイプに含まれます。修復アルゴリズムは常に改良され続けているため、これらのファイルは後で修復される可能性があります。

1. のタイプのファイルは設定内で指定された期間だけ 隔離 に保存されます。保存期間が満了すると、ファイルは 隔離 から取り除かれ、永久に削除されます。隔離 に空き容量が無い場合もファイルは削除されます(新しいファイルで上書きされます)。2. のタイプのファイルは、ユーザーによる処理(削除 アクション)によってのみ 削除 できます。

デフォルトでは 隔離 は、ユーザーホームディレクトリの .drweb サブディレクトリにあります。

隔離内にあるオブジェクトを見る

Quarantine(隔離) ウィンドウを開くには、Control Desk のメニューバーで Quarantine(隔離) オプションを選択します。

Quarantine_en

図 8. 隔離ウィンドウ

Quarantine(隔離) ウィンドウの上部には 隔離 内に保存されたオブジェクトに関する一般統計、およびそれらに割り当てられたディスク容量が表示されます。

ウィンドウ中央には 隔離 内に保存されたオブジェクトの一覧が表示されます。

説明

Quarantine

パスおよびファイル名

Status

脅威に関する情報(脅威の名前やタイプなど)

Original path

隔離 へ移されたファイルのあったディレクトリへのパス

Date and Time

オブジェクトが 隔離 へ移された日時

Type

オブジェクトをシステム 隔離 、ユーザー 隔離 のどちらに保存するかの指定(システム共通の 隔離 が1つ、および各ユーザーごとに別々の 隔離 があります)

隔離内にあるオブジェクトの処理

1.隔離 内にあるオブジェクトにアクションを適用するには、リストからオブジェクトを選択してください(連続する複数のオブジェクトを選択する場合はSHIFTキーを、離れた複数のオブジェクトを選択する場合はCTRL キーを押したまま選択してください)。
2.以下のアクションのうちいずれかを実行してください。
Restore(復元) ボタンを押して、隔離されたファイルをファイルシステム内の元の場所に戻す。
Restore(復元) ボタンの近くにある矢印をクリックし、Restore to(復元先) を選択してファイルを 隔離 から任意のディレクトリに移す。
Restore(復元) ボタンの近くにある矢印をクリックし、Remove(削除) を選択してファイルを 隔離 から削除する。

 

warning

ファイルを 隔離 から復元する際、Dr.Web Anti-Virus for Linux は復元パスを.excludeファイル内に書き込みます。このパスで示された場所にあるファイルは次回のスキャン時にスキップされます。

 

隔離パラメータの調整

1. Tools メニューから Setting を選択して Dr.Web Anti-Virus for Linux Control Desk の設定画面を開きます。

Quar_set_en

図 9. 隔離設定

2.Quarantine(隔離) タブを選択します。
3.削除アクションが設定されている感染したファイルの 隔離 内での保存を有効にするには、Save copies of deleted files にチェックを入れます。感染したオブジェクトを永久に削除する、およびそれらの 隔離 からの復元を無効にするにはチェックを外してください。削除されたファイルの隔離コピーには 16-temporary アイコンが付きます。
4.隔離 内にあるオブジェクトの保存期間、および 隔離 自体のサイズ上限を指定します。

 

warning

隔離 のサイズを指定した場合でも、そのディスクスペースを常に確保しておくわけではありません。パーティション上の空き容量を100% 隔離 に割り当てた場合でも、隔離 の現在のサイズは隔離されたファイルの合計サイズと同じになります。